冷凍空調技術
冷凍空調技術

冷凍空調技術

安全で快適な生活を支える「縁の下の力持ち」

「冷凍空調」ってご存じですか?空気を快適な状態に保つことを空調(空気調和)といい、低い温度(一般に0℃以下)に保つことを冷凍といいます。空調技術は、家庭用エアコンはもちろん、ビルや事務所、電車内や航空機内、宇宙ロケットにまでおよび、また、手術室や研究室など一定の温・湿度で「ほこり」などの浮遊物の存在が許されない条件をクリアすることにも用いられます。冷凍技術は、家庭用・業務用の冷蔵庫はもちろん、スーパーのショーケース、市場や漁港などの大型冷凍保管庫、農作物の貯蔵や、特別な例としては、発掘されたマンモスの一部を展示する設備などにも用いられています。また、冷やすのみでなく、暖めることにも冷凍空調の技術を用いることが多くなってきています。これらは生活の主役になることは“まれ”ですが、一昔前は贅沢品だったエアコンも、今は水道、電気などに並ぶほど私たちの今日の生活には必要不可欠です。当たり前にあるこの冷凍空調技術により、安全で快適な生活を支えている「縁の下の力持ち」であること、それが冷凍空調技術者の誇りです。
冷凍空調機器の設置、高い機密性が必要な冷媒配管、自動的にコントロールするための制御
配線、機器の能力を確認する試運転調整まで、総合的な技術で課題に挑む! 今大会の課題は ①冷凍サイクル作成課題、 ②冷凍サイクルのデータ測定と能力算出、 ③制御配線の追加仕様対応課題 の3つで構成されています。冷凍サイクル作成課題は、今大会から取り入れた課題で、技能五輪国際大会の課題を意識しています。コンデンシングユニットという機器を用いて、熱交換器を加工し、「必要な機器」を「必要な数」だけ「必要な部分」に設置することを検討しながら配管経路を考え、高い圧力に耐えうる冷媒配管を施工し、冷凍サイクルを作成します。 同時に指定された条件をクリアする自動制御配線を行い、作成した冷凍サイクルと組み合わせて、運転ボタンを押しただけで自動運転が始まる「模擬冷凍機」を作成します。データ測定と能力算出は、施工した冷凍サイクルが機器本来の能力を発揮しているかを客観的に判断するため、必要なデータを測定し、そのデータを用いて計算処理を行う課題で、「測定作業」と「ペーパーテスト」で行います。また、制御配線の追加仕様対応課題については、様々な条件設定が必要となる冷凍サイクルに対応するため、当日追加公表される条件をクリアする配線作業を行うもので、全てが技能検定1級を超えるレベルが要求される課題です。
冷凍空調技術
多様化する施工現場のニーズにあわせ、「一品料理」で設備を仕上げる。
日本のエアコンの効率は世界トップクラス。優れた性能を誇っています。しかし、それがいかに優れた製品であっても本体だけでは全く機能せず、確実な冷媒配管や配線工事などが行われて初めて100%の能力を発揮します。また、汎用品のエアコンとは異なり、農作物やマグロなどの冷却物、地域性などによって条件が変わる冷凍機を施工することも多い冷凍空調技術者。大型冷凍庫などは同じものは2つと無い、まさに「一品料理」の設備を確実に仕上げる必要があります。このように、様々な施工現場の状況にあわせてベストな設備を完成させる。このことは冷凍空調技術者たちの技術力にかかっています。この責任の重さ、これがこの仕事の大きな魅力の一つです。
多様化する施工現場のニーズにあわせ、「一品料理」で設備を仕上げる。
地球温暖化問題や食糧問題解決のカギを握る。
大気中に排出されてもオゾン層を全く破壊しない新しいフロン冷媒の利用や、直接環境に悪影響を及ぼさない自然冷媒の利用、空気中などの熱を回収し効率よく利用するヒートポンプ技術など、冷凍空調をとりまく技術革新は目ざましいものがあり、冷凍空調機器の省エネ性能も大幅にアップしてきました。また、我が国では平成25年6月に改正フロン法が公布され、フロン冷媒の充填・回収・機器の定期点検などが法制化されます。その様な中にあって、冷凍空調設備の確実な施工と適切な保守サービスなど、冷凍空調技術者の担う責任は一層大きなものとなっています。
地球温暖化問題や食糧問題解決のカギを握る。