電気溶接

電気溶接

金属の接合は、ものづくりの基幹技術。

金属を接合する技術は、古代エジプトの装飾品やわが国の日本刀の製作にも使われています。鍛接といわれる技術で、加熱した金属同士を叩いて接合する方法です。その後、20世紀初頭からは色々な溶接法が開発され生産工程を担う重要な技術となりました。第二次世界大戦では、船舶の軽量化、建造期間短縮のため溶接技術は急速に進歩しました。今日、ものづくりの基幹技術としてあらゆる製品の製作を支えています。金属製品はもとより、セラミックスやプラスチックなどの材料にまで適用範囲は拡大しつつあります。
溶接法には多くの種類があります。近年では光を使って狭い領域を溶融させ接合するレーザービーム溶接や溶かさずに固相状態で接合が行われる摩擦撹拌接合(FSW)も良く使われています。
素材の特性を知り、各種溶接技術を駆使して作品を製作します。
競技時間は4時間25分です。5つの課題があり、 (1)ティグ溶接(交流)によるアルミニウム合金の組立て品 (2)ティグ溶接(直流)によるステンレス鋼の組立て品 (3)被覆アーク溶接による突合せ試験片(立向) (4)ティグ溶接・マグ溶接よる突合せ試験片(横向) (5)マグ溶接及び被覆アーク溶接による軟鋼圧力容器の製作 を行います。 寸法精度、作品外観、X線透過試験結果、製品強度そして図面で指示された施工が正しく行われたか否かが評価対象になります。図面の読解能力、溶接施工能力そして欠陥の無い健全な溶接部を得るための極めて高い技術・技能が必要です。溶接に関する総合能力が判断されます。
電気溶接
新世紀のものづくりを担い、資源リサイクルを促進する。
私たちの身の回りにある金属製品や家電製品、あるいは電車、自動車、船、橋、ビルディングそして原子力発電所などあらゆる場所で、溶接技術は使われています。しかし、大量生産・大量消費の反省から、今日では資源のリサイクルに配慮した製品作りが求められています。原発が停止しエネルギー価格が上昇の一途をたどる中、リサイクル性に富む金属を接合し製品を作ることができる溶接技術は、時代の要望に応えることができる重要な技術の一つです。今後も、ものづくりの製作手段として、その重要性がますます増していくものと思われます。
新世紀のものづくりを担い、資源リサイクルを促進する。
鍛え抜かれ卓越した技能技術が製品に命を宿す。
金属に熱を加えると膨張し、冷えると収縮します。これが溶接後の製品に変形(ひずみ)が生じる理由です。溶接を用いた製品の寸法精度を高く維持することは非常に難しい課題です。しかし、金属の性質や溶接理論を知り、トレーニングを積み重ねることによって精度・品質を向上させることが可能になります。選手たちは、0.5㎜以下の寸法精度を目指して製品を製作しています。
それを達成させる技術・技能を得るためには、絶え間ない日々の努力と勤勉で謙虚な姿勢が必要です。鍛え抜かれ卓越した能力こそが優れた溶接結果をもたらします。より良い結果をひたすら目指す隙の無い真剣な選手の作業は感動的勇姿です。若人が一心不乱で競技に取り組む姿勢を眼に焼き付けて頂きたいと思います。
鍛え抜かれ卓越した技能技術が製品に命を宿す。
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