機械組立て

機械組立て

究極の精度感覚が要求される繊細な技能

様々な機械を作る部品を組み立てる技能を競います。
会場で支給される部品をヤスリで仕上げ、組立て調整を行い、動作機能を完璧にチェックしていきます。
求められる寸法精度は0.01mm以内。1面あたりのヤスリ仕上げに当てられる時間は3分弱しかありません。
熟練した手仕上げ技能のみならず、繊細で慎重な組立て技能も必須となります。
究極の精度感覚が要求される繊細な技能。
今年の競技課題は『マイクロ穴加工装置』という自動加工装置です。この課題では、直径8mm の円筒状ワークを回転させ、正確に工具の割出しと位置決めを行って、ワークに直径1.5mm、深さ6mm の穴を加工した後、ワーク端面の外周に1mm の面取りを施すという連続した動作機能が求められます。 この複雑な動作は、PIC マイコンを使って小型モータ、ロータリーアクチュエータ、エアシリンダを連携動作させて実現しています。 装置の円滑な動作を保証するためには、装置を構成する個々の部品の絶妙な手仕上げ技能が必要になるのはもちろんのこと、正確な測定技能と繊細な組立調整技能が必要となります。
機械組立て
第52回技能五輪 競技風景
6 時間50 分しかない競技時間の間に、会場で支給される9 部品119 面をヤスリで仕上げた上、組立調整を繰り返し行い、動作機能を完璧にチェックしなければ課題の完成となりません。単品部品と組立品に求められる寸法精度と幾何精度(直角度、平行度等)はすべて0.01mm 以内です。組立調整時間を差し引くと、選手には1 面当りの仕上げに平均3 分弱の猛スピードが要求されます。しかも、0.01mm の許容差を実現するためには、その10 分の1 の0.001mm(1 ミクロン)単位の加工技能も身につけていなければ対応できません。
このように、本装置の精緻な動作を実現するためには、熟練した手仕上げ技能のみならず、精密測定を駆使しながらの繊細で慎重な組立調整技能が必須となります。機械組立はまさに究極の精度感覚が要求される技能職種といっても過言ではありません。
感覚を研ぎ澄まし、0.01㎜以下の精緻に挑む。
“ ものづくり” は人の技能が原点であり、それが失われつつある現在、この機械組立て職種は、ものづくりの基本要素を数多く含んだ競技です。
図面から設計者の意図を読み取り、個々の部品寸法の狙いを定め、ミクロン単位の超高精度加工もすべて人の技で実現します。加工を終えた部品の寸法測定と確認をしながら組立て調整をし、動作させる。まさにこの競技の真骨頂がこの部分にあります。
わずか7 時間弱の中での、猛スピード、超高精度加工、組立てをする選手の姿は華麗に光り輝き、人々に感動を与えます。また選手が作り上げた製品は“ これがヤスリ仕上げか” と思わせるほど美しく、精度感あふれる製品に仕上がります。
感覚を研ぎ澄まし、0.01㎜以下の精緻に挑む。
錬磨の手わざは、技能者としての誇り。
暮らしや産業に必要なあらゆる機械を構成する金属部品。その加工・組立てを支えるこの職種は、社会にとって不可欠です。しかもその技能は、どんなに表面がきれいでも、組み立てた部品が滑らかに動かなければ意味がありません。加工した部品の精度は測定具で測りますが、もっとも頼りになるのは手の感覚のみ。たゆみない技能の錬磨による0.01㎜以下の精度感覚は、技能者としての誇りです。
錬磨の手わざは、技能者としての誇り。
IT が進んでも、社会の求める極微の技能。
この職種は企業の中ではトラブルシューティングやメンテナンスの大切な役目を担っており、この技能者がいなければ機械が止まってしまいます。それはIT が進むこれからの時代も同じで、社会を支える重要な職種といえます。最近は課題も生産現場に則した内容に進化してきており、挑戦者が年々増えているのは頼もしいかぎりです。